「マイウェイ 12,000キロの真実」
「シュリ」「ブラザーフッド」のカン・ジェギュ監督作品です。チャン・ドンゴン、オダギリジョー共演の話題作ではありますが、韓国に興味を持たない方たちにとっても”話題作”になっているのでしょうか? 公開から丸2週間、地方のシネコンでの入りは30人弱程度でした。ま、それでも、私達夫婦の観る作品では、まあまあ入っている方(2人で貸切、とかって時もありましたし)かも知れません。http://myway-movie.com/
チャン・ドンゴンが最優秀男優賞を取った「ブラザーフッド」、迫力ある映像でしたが内容的には評価できない作品と感じていました。同じようにご都合主義的な繋ぎが多く、史実とも一致せず、その点では「真実」と副題を付けるようなストーリーではありません。ただ、「ブラザー~」での怪物的な主人公に比べ、こちらでは時代に翻弄された一個人として描かれている部分は好感が持てます。アメリカ国立公文書館に残された1枚の写真、ノルマンディーでドイツ軍捕虜として捕えられたひとりの東洋人、その供述からヒントを得て作られた作品だそうです。「真実の物語」として宣伝されてはいますが、「ある事実にヒントを得て作られたフィクション」としか理解できません。
映像はさすがにカン・ジェギュ作品です。迫力と広がりは「ブラザー~」を上回っていると思います。史実は兎も角、物語としての繋がりも悪くありません。ストーリーの細部に拘らなければ、飽きさせないフィクション娯楽作品としては楽しめます。映像に惹きつけられ、時間を忘れました。
前半は「反日的」色合いを濃く感じたのですが、日本軍だけを悪者に描いたわけではありませんでした。戦争そのものの残虐性、翻弄される人々の哀しさを描こうとした意図は判ります。監督の描こうとした「真実」は、主人公2人の歩んだ12,000kmではなく、その哀しさの方なのだと思えます。
ここ暫くブログに書いていませんでしたが、これが久し振りに見た作品、というわけでもありません。映画も観ましたし本も数冊読んでいました。ただ何か慌ただしく、書き込むタイミングを逃していました。映画は「源氏物語」と「山本五十六」を観ましたし、本も「僕たちの洋行」「沈黙」(共に遠藤周作)、「レインツリーの国(有川浩)」「猛スピードで母は(長嶋有)」他数冊を読みました。戦争を描いた「史実の重み」としては、「山本五十六」の方が上のような気がします。
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