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2007年2月 2日 (金)

もう一度「夏物語」

今週末、家内は3度目の「夏物語」を観に行く予定。私はどうしようか、一緒に行って「墨攻」か「どろろ」でも観ようか・・・。別々に観たのでは夫婦50歳割引の利かないのが痛いところ。「2度観ると良くなる、哀しくなる・・・。」というのが家内の感想、そう、素材は良いのだから、内容を理解すれば染み渡る部分もあるのだと思う。私の評価、決して悪い作品ではないと思う、普通に”良い”作品だと思います。しかし描き方を変えれば、”素晴らしく良い”作品に化けそうに思えて、満塁ホームランで走者追い越しで取り消されたみたいな、割り切れない思いが残ります。

「老教授の恋」みたいな宣伝文句も流れていました。これにも疑問!物語の始まりは1969年だそうです。その時大学生だったソギョン、20歳だったとすると2006年現在で57歳、18歳だとして59歳、韓国式に数えで計算してやっと60歳です。専攻によっても異なるでしょうが、50代で助教授、60歳だと”教授成り立て”という場合もあり得るし、どちらにしても現役バリバリの年代です。今の60歳、けっして”老人”ではありません。老教授というなら70代80代でしょう。映画では少々疲れて描かれていますが、あれは病魔に犯されているせいかと思われます。映画では説明されていませんが、ノベルス(私は読んでませんが、家内の話し)では病気の話も出ているそうです。病室のベッドに横たわるシーンも出てきますが、あれは決して”老衰”ではありません。まだ60歳の”若さ”ですので。

先にも書きましたが、「会いたい人を探す番組」、韓国ではよく知られた人気番組です。しかしTVも商売、視聴率を稼ぐには、それなりに注目を浴びる人物を選ぶはず。ソギョン教授、寧ろ、快活で明るく、ユーモア溢れる授業で女子大生に人気、といった設定の方が良かった気がします。韓国には、より上の年代では国土分割や朝鮮戦争で、そして物語のように、独裁政権時代での暗い思い出を持つ人も少なく無いと思います。しかしそういった人々、暗鬱に日々を過ごしているわけでも、世を捨てて隠遁生活を送っているわけでも無いと思います。普通に笑い泣き怒り、冗談も飛ばして、表面上ごく普通の日常を過ごしているはずです。そういった普通の人の内面に、暗く悲しい過去が隠されている故に、リアリティがあり共感を憶えるのだと思っています。

キムPDは大学で人気の名物教授ソギョン氏に目を付けて番組企画を組む、しかし教授は出演を拒否、「会いたい人は居ませんか?」の質問に驚く程の動揺を示す。困窮したキムPDはお気楽社員のスジンに、授業を受けていただけの縁で、ダメモトで交渉を任してしまう。スジンにとっても教授は憧れの人、淡い恋心を抱いていた相手、快活な表情の下に、時折射す寂しげな影も魅力の元。恐る恐る出演を持ちかけてみたが、意外にも良い返事を得られる。丁度その頃教授は、体の不調を覚え、先行きの短い事を知ってしまっていたのだ。そうなると「会いたい人は~」の言葉が胸に、痛みと共に蘇ってしまい、ジョンインの”その後”を知らずには居られない気持ちに陥っていたのでした。

・・・・・・とかいうのは如何ですか?こちらの方が説得力があると思います。映画での不満のひとつに、60歳のソギョンに生気というか、生活実感の感じられなかった点が挙げられます。”忘れられない過去の影”を抱えていても、年がら年中暗い顔をしているというのもおかしい。外見から計れない内心に抱えているからこそ、哀しいのです。そしてその演技こそ、”背中で語る”ビョンホン氏お得意の演技力が光るのだと思うのです。

素材に奥深いものが秘められているだけに、難しい作品だと思います。監督の手腕を見損なったプロデューサーの責任ですかね。コメディ1作だけの監督には荷が勝ちすぎたのでしょう。下手すると彼の、監督生命をも閉じさせかねない失敗のようにも思えます。

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コメント

諸葛亮さん こんにちは。
昨日は掲示板&ブログへの書き込みありがとうございました。

夏物語のことをお書きになって、こちらのアクセスが倍以上…ということで ビョンホンファンの片隅で小さくなっている身としては非常におこがましいのですが(笑)、こちらの記事にTBさせていただきます。
彼のファンすべてがメロの部分にやられてしまって 映画全体のよさを見失っているわけではない…ということを お見知りおきいただければ 幸いです。

それにしても、奥さまと仲良く韓流スターイベントにご参加されているご様子…ほほえましいですね♪

私の父も来年60になるんですが、確かに老人ではないですね(笑)。北京五輪を目指す野球の日本代表監督に就任した星野さんたちもそうですが、特に今の日本は"団塊の世代"が還暦で、彼らを見ていると、皆とてもエネルギッシュですよね。第2の人生まだまだ楽しんでやるというぐらいの勢いを感じます。

> それにしても、奥さまと仲良く韓流スターイベントにご参加されているご様子…ほほえましいですね♪

mayukwさんの御意見に便乗して失礼ですが、私もいつもそう思います(笑)。ウチの両親など、父が母に付き合うなんてことはまず絶対に無いですからね(そもそも母が独りで娯楽に出掛けることすら無いが)。趣味も全然違うし、よく夫婦になったなぁと思う時さえありますよ。旅行なんて、新婚旅行しかしてないんじゃないかなぁ。

ウチは元々、大学の部活動での部内結婚、その合宿やスキー旅行での延長がそのまま続いているような感じです。子供が離れた今では、更に夫婦での行動が増えています。家内が”韓流”に嵌りましたので更に拍車のかかった状態です。昨日の休日も2人で居酒屋に行ってきました。話題は”ビョンホン次回作”です。(笑) 周囲の話を聞いても、こんな夫婦は珍しいクチのようです。

大変結構なことだと思います。熟年離婚がウンタラと言われる時代にあって非常に貴重な存在ですよ。しかし、私こんなこと言うキャラじゃありませんが、夫婦揃って健康というのが何よりも大きいんじゃないでしょうか。先日、私の友人の母親が亡くなったのですが、まだ54歳でした。

父は昨年夏に定年を前に現役を引退しましたが、今は余暇を楽しんでいる感じですね。まぁ考えたら、高度成長期の真っ最中に東京へやってきて、ここまでずーっと働きづめでやってましたからねぇ…。しかし、最後は「小泉改革の本丸」の影響をモロに食らってしまい、見ていてちょっと可哀想な終わり方だったんですが、「これからは自分の時間を持ちたい」なんて言ってましたけれども。
ウチの場合、共通の趣味は無いようですが、こんな状態でも30年以上やってきたんですから、まぁ大丈夫でしょうw

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