無料ブログはココログ

« 「夏物語」歴史的汚点? | トップページ | 「ドリームガールズ」 »

2007年2月18日 (日)

家名と血族

同じく「夏物語」に頂いたレスですが、派生話題に対しても少し。

>話は少し逸れてしまいますが・・・
>「純愛中毒」は義理の姉と弟の恋愛を描いたものでしたが、韓国社会ではこれはタブー。たとえ血は繋がらなくとも義姉弟は家族であり、恋愛の対象としては考えられないらしい。戦前の日本では従兄妹同士の結婚も合法でしたが、これは彼らにとっては「畜生」の行いとして軽蔑されていたのだとか。

韓国では”親族”の範囲が広く、”秋夕”などの先祖を祭る行事でも、日本のお盆などと異なり、厳密には(確か)7代?(やや不確か)前の先祖まで祭ります。最近はだいぶ簡略化されてきているとは聞いていますが。同姓での婚姻(金氏と金氏とか)も禁止されていました。厳密には血筋(出身発生地)が異なれば大丈夫なのですが、それでも世間的には憚られたようです。現在では法律的にはかなり緩くなりましたが、意識の上では残っていると思います。

しかし韓国に儒教文化を伝えた本家中国では、もちろん一般人は別でしょうが、皇室ではそのような例もあります。かの楊貴妃も、本来は皇太子妃として招かれた身、それを父親である玄宗皇帝が横取りしています。後継者作りの”スペア”として、姉妹を一緒に後室に送る事も普通にやっていました。朝鮮での実例は知りませんが、中華文化を忠実にコピーした朝鮮王朝、同じ例があっても不思議では無いと思います。儒教は、元々が男尊女卑思想です。「純愛中毒」においても、「女性が義弟に、」というのと「男性が義妹と、」とでは世間も目もかなり異なったように思います。単純に”血の繋がらない義理の間では”と言っても、「兄と弟」「姉と妹」では一緒にはできません。

また「家」の考え方、日本と韓国とでも少し異なります。日本で重視されるのは「家名」ですね。跡継ぎが居なければ他家から養子を迎えて家名を残します。韓国では「血脈」です。血の繋がらない男子を迎えても後継者にはなり得ません。それで、長男の位置(地位)は日本に比べても特別なものです。最も甚だしい親不孝は、「血筋を絶やす事」になります。儒教も宗教的側面も持ちますが、祭るのは「神」では無く「先祖」になります。これは「純愛中毒」の映画には係わりはありませんが、話のついでとして書き加えました。

« 「夏物語」歴史的汚点? | トップページ | 「ドリームガールズ」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

韓国」カテゴリの記事

コメント

諸葛亮様

1.キム姓には6つの「本貫」があって 本貫が違えば結婚出来ると、本で読みました。
対して、パク姓には本貫が1つしかなく パク姓同士の結婚は認められないそうですが、実際問題として、好きになって結婚したいと思うような事態に陥ることは 人間ですからあり得ると思うんですよ。
昔からのしきたりで結婚が認められず 2人の間に生まれた子供のことで裁判が起こり、今は「嫡子」として認められるようになったそうですが、これもパク姓以外の話なんでしょうか?

2.もう1つ。
名前のことですが、「イナ(インハ)」も「スハ」も男女の名前でした。日本でも「薫」という名前の人は男女共にいますが、韓国では名前にあまり男女の差って無いんですかね。(「美」が付くのは流石に女性でしょうけれど。)
韓国での名前の付け方は、長老会みたいなところで決められた その年の「行列字(ハンニョルチャ)」1字に 親がもう1字を加えて付けるとか。
それにしても、同族ならば全く知らない人であろうとも 名前を聞いただけで「何代目」に当たる人なのかが分かる仕組みって、凄い system ですよね!

‘h’の発音が小さくなって殆ど消えてしまうところは、フランス語の「無音の‘h(アッシュ)’」に似ています。リエゾンするところもそうですね。
ビョンホンさんが大学でフランス語を専攻されたのも、こうした親しみやすさが関係していた? (考え過ぎか? 笑)

3.更にもう1つ。
韓国での「儒教思想」で不思議に思うこと。
日本では「親から貰った身体に傷を付けてはいけない」と考えます。
韓国の方が ずっと儒教的考え方が強いと思うのですが、こと「美容整形」に関しては全く抵抗が無いようで・・・。
これは何故でしょうね?


あれこれ質問ばかりで御免なさい。
詳しく しかもそれに付随したことまで答えてくださるのが嬉しくて(!)、つい沢山の質問を投げかけてしまいます。(笑)
あぁ~本当に、ここに来られたことを嬉しく思っています!

1、本貫が違えば同姓でも結婚できました。韓国では姓の種類が少ないですから、すべて禁止してはかなり選択枝が狭くなります。朴姓に関しては知りません。しかし法律上ではすでに過去の話です。現在では日本同様「何親等」になっていると記憶しています。しかし風習的反発は未だに強いですから、親の同意無くしては結婚も難しいお国柄、実際には駆け落ちするしかない場合もあると思います。

ちなみに韓国での姓、韓民族元々のものではありません。中華の影響で中国風に変わったものです。先史時代には独自の名前をもっていたようです。元々の姓への”当て字?”として漢字を当て嵌めたと思われる姓も、歴史上には残っています。

2、日本でも韓国でも同様です。基本的には男女差はあります。男女両方に使える名前の存在するのも日本と同じです。

韓国でも日本同様、名前の流行りもあります。順子(スンジャ)のような、「子」の付くものは、あちらでも流行らないようです。在日家庭では、本国の流行に疎く、昔風の名前を付けられて「年寄りみたい!」と笑われてしまうケースもあるとか。現代では親か祖父母がつけるのが普通かと思いますが、占いで選ぶケースも多いようです。兄弟に同じ字を使うとか、先祖伝来の字を使う場合もありますが、昔に比べると随分自由にはなっているようです。

ビョンホン氏の専攻選択に付いては知りません。(笑) 一番馴染み易いのはやはり日本語でしょう。文法がほとんど一緒ですから。

3、日本の儒教と中国・韓国での儒教は、かなりの面で別ものです。日本のものは当時の武士社会に馴染むよう、随分改変されています。「親から貰った~」という意識も基本的には残っているようですが、それ以前にずっと合理的に考えます。大陸と地繋がりで侵略も多く不安定な歴史を経ていますので、「生き残る知恵」として発達した考え方でしょう。前にも書きましたが女性の地位は低く男性社会です。美醜で先行きを左右される、また形式を重んじる儒教では”外見”も重要な要素になってしまいます。日本では「道徳」として”心の問題”として発達した儒教ですが、韓国では「形式」を重視したものでした。それが朝鮮王朝末期での、官僚政治の腐敗の一因にもなっているように思います。

諸葛亮様

本当に勉強になります~!
お答え下さって感謝感激です♪ <(_ _)>

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/113356/5383190

この記事へのトラックバック一覧です: 家名と血族:

« 「夏物語」歴史的汚点? | トップページ | 「ドリームガールズ」 »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31