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2007年2月 4日 (日)

「墨攻」

昨日観てきました。今回は家内も付き合ってくれました。最初は「夏物語」の3度目を観る予定だったのですが、「ノベルスを読み終わってから観たい。」との事で延期、後でひとりで行くつもりのようです。

私の方も酒見賢一著の原作本を読み終わっていません。映画の方が先になってしまいました。「日本の漫画が原作」と宣伝されていますので、作者にはちょっと可哀想ですね。結末は原作と同じかまだ判りませんが、始まりは異なっています。映画では戦いの始まる寸前に到着した事になっていますが、原作では数ヶ月前です。墨者が1人来たとてそれだけで戦局に影響を及ぼすはずはありません。墨者の価値は”戦いの準備”にあります。水や食料・兵器(石や藁をも含む)の蓄財から、城の補修、仕掛け、特殊兵器の製造などです。革離はその方面でのスペシャリストです。映画では「籠城戦の経験は無い」となっていますが、原作では鉅子(墨家統率者)の右腕で名人です。なぜ未経験者設定にしたのか不思議です。やはり原作通りにやって欲しかったですね。戦いで兵器・仕掛け自体は姿を現しますので、製造過程を描く必要は無いでしょうが、コマ送りででも忙しく働き準備するシーンは必要だった気がします。それがあって初めて、革離に民衆を率いる人望が集まったのですから。「戦いの始まるまでに何ヶ月もある」という状況が現代での感覚で違和感があったのかも知れませんが、当時の中国では、準備と行軍でそれ位かかる事は普通だったはずです。

それ以外はまずまずの作品ですが、感動もあまりありませんでした。革離と港淹中との楼上でのシーンは不要だった気がします。得てしてああいった倫理論議を挟みたがるものですが、それは言葉での説明では無く、映像で表現して欲しかった。

梁王役の俳優、何処かで見た顔だと思ったのですが、「始皇帝暗殺」に出ていたのですね。個性的悪役です。皇太子・梁適役は韓国のアイドルグループ「スーパージュニア」のメンバーだそうです。演技もその範囲内です。逸悦役のファン・ビンビンも武者姿が愛らしいですが、演技的にはいまひとつに思えました。アンディ・ラウはさすがに雰囲気を持ちます。いずれにしても「始皇帝暗殺」を上回る作品とは思えません。

Book 墨攻

著者:酒見 賢一
販売元:新潮社
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The Making of 墨攻 DVD The Making of 墨攻

販売元:レントラックジャパン
発売日:2007/01/19
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コメント

酒見賢一の「墨攻」、読み終わりました。結末は映画とは全く異なっています。梁適・牛将軍の役割も正反対です。そしてこの物語自体も全くのフィクション、歴史小説でも無いそうです。革離という人物も想像上の人物、墨家に関する資料は少なく、実際の守城戦の様子は定かには判らないようです。その意味では映画でも漫画でも、想像を膨らませる事のできる要素の大きい素材なのですね。戦国時代には儒家と並ぶ重要な思想集団でありながら、秦の時代までには忽然と姿を消してしまった、謎に満ちた集団だそうです。

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はじめまして、映画「墨攻」について記事を書いてみました。内容的に触れる部分がございまして興味深く拝見させていただきました。よろしければ私のブログも御訪問くださると嬉しく思いますm(_ _)m [続きを読む]

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