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2008年9月22日 (月)

「アキレスと亀」

関心を引く作品が連なっている中、迷い選んで観に行った映画です。いつも通り、家内と一緒の夫婦50歳割引です。

選択は大ハズレでした・・・。┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~ 近頃これほど退屈な映画も記憶にありません。テーマも、芸術を皮肉りたいのか芸術家を皮肉りたいのか、画家と画商の関係を皮肉りたいのか、わけが判りません。どれがテーマとしても陳腐で在り来たりな描き方ですし、全くリアリティがありません。他にテーマが存在するとしても、あまりにストーリーが退屈で問い詰める気が起きません。映画というより、笑いの取れない”コント”です。

主人公が絵を描き続ける必然性が見えません。画家としての主人公には描きたい主題も目的も無く、画商のアドヴァイスに従って”売れる絵”を描こうとするだけ、芸術的主体性は微塵もありません。それを闇雲に信じ協力する妻も実在性が薄く感じます。北野監督の周囲には、こういった似非芸術家や画商がうごめいている、という事なのでしょうか?世間に画家や画商を誤解させる効果しか持たないように思えます。

題名に使われた「アキレスと亀」は、古代ギリシャの哲学家ゼノンの唱えたパラドックスです。この哲学的思考の説明で映画は始まります。正しそうな推論から導き出される正しく無さそうな結論、もちろん現実では、アキレスは亀を追い越してしまいます。このパラドックスが、映画の中でどう生かされたのかも想像がつきません。最後のシーン、「やっとアキレスが亀に追いつきました。」も意味不明。誰が誰に追いついたのか?難解というより、テーマの存在自体を疑わせます。ま、いずれにしても、あまりにつまらな過ぎます。結局はこれに尽きるのでしょう。http://www.office-kitano.co.jp/akiresu/

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コメント

トラックバックありがとうございました。
必然的なものとか絶対的なもの自体を、そもそもわざと描こうとしてないのが北野武なのかなあ、などと、私は勝手に解釈してました(笑)。
芸術の「世に受け入れられるか」、の実力とは別の、ある意味紙一重の部分。恐ろしい世界です。
新聞のインタビューで、武さんが、「主人公が成功しなかったのはずっと周囲の言うとおりにしてたから。やっぱり人のやってないことをやらないと駄目なんだよ。」というようなことを言ってました。

私も最近「夫婦50割引」を利用できるようになりまして…。これ、気軽に行けていいですね。もし、おもしろくなくても、くやしくないし、これ、ずっと続いて欲しいです(^.^)。

ご訪問ありがとうございます。私も昔から絵が好きで、絵の道を志した時期もありますし、趣味で絵を描く仲間も多く、プロ画家にも何人か知人が居ます。その絵画好きの目から見て、画学校仲間の活動・会話は高校文化祭レベルですし、主人公の絵画への取り組み方にもリアリティを感じません。世間評価と実力は別、とは思いますが、描かれた主人公に実力があるとは到底思えません。周囲におだてられて自身の才能を見誤った、としか見えません。才能のある画家でしたら逆に、画商のアドバイスに従えずに世間人気に乗れない、との場合はあるかも知れません。

その点では、監督のインタビュー内容は理解できます。でもそれが主題なら、わざわざ映画にするほどでも無い気がします。

世間評価と実力は別、とは言っても、以前に比べるとその差はずっと縮まっているように思えます。画壇ランクや肩書とは別に、若手画家を育てようとする画廊もありますし、新人発掘のための公募展、海外ビエンナーレ等、力さえあれば、チャンスの幅はずっと広がっています。私の友人のひとりも、既成公募団体には属さず、海外ビエンナーレ中心に活動を続け、某美大の教授になりました。今どき、ひとりの画商の言いなりに画風を変えるなど、非現実的に思えます。

画壇を描きたかったのでは無く、場所を借りただけなのかも知れません。それでも成功したとは言えないと思います。描かれた世界を”画壇の実像”的に理解してしまった人(ブログ)を多く見かけました。遠くから想像されている方には実像に見えるのかも知れません。全く反しているのですがね・・・。

>真知寿が絵を描くたび、周囲の人々はほとんど無意味に死んでいく。父母も、友人たちも、娘さえも。まるで、芸術に生きることは、生きながら死の世界に入っていくことであるかのように。最後は一見、ハッピーエンドのように演出されているが、私には、主人公が死ぬ瞬間に見た一場の幻としか思えない。つくづく北野武とは端倪(たんげい)すべからざる異能の天才である。(学習院大学教授 中条省平)

という評を発見しました。ホントはこっちが主題テーマだったのかも知れません。最初から、芸術世界の内面とかを描こうとしたわけでは無かったのかも。それなら、棒読み的芸術家描写も納得できます。

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