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2009年7月29日 (水)

松本清張の本を読みました。

本は基本的に文庫本で読む事にしています。家にじっくり読む時間は滅多に持てませんので、持ち運びに便利なように。それでも読むのは飛び飛びで短時間です。昼食を取りながら、電車移動の際の車中、歯医者の順番待ち時間等々。ですので短編でも、読み終えるのに結構な期間を要してしまいます。

昨日読み終えた本、久し振りの松本清張でした。新たに買った本ではありません。何かないかな?と探った書棚から選んだ本です。本は出合った時に買わないと2度と巡り合わない事もあり、興味を持った本は取り合えず買っておく事にしています。ですので書棚には常に未読の本も混じっています。しかしこれはその類ではありません。どうも、結婚前の家内の買った本のようです。「昭和54年12版発行」とあります。

「アムステルダム運河殺人事件」「セント・アンドリュースの事件」の短編2作を収めた本でした。内容は、それぞれ日本人を被害者として欧州を舞台とする殺人事件ですが、ま、そこそこの推理小説です。つまらなくはないですが、感動や興奮はありません。ただ紀行文として読むと、私自身の想い出もあり、当地の風景を鮮やかに描き出す秀作とも感じました。

作者は昭和43年の9月にオランダとイギリスを訪れているそうです。私の欧州旅行はその数年後でした。特に「セント~」の舞台になったスコットランドには2週間滞在しましたので、その風景・空気が鮮やかに蘇りました。事件の舞台であるセント・アンドリュース、もちろんゴルフなどはできませんが、ゴルフ場脇の小道をぶらぶらと歩いた記憶があります。ヒース(ヘザー)の生い茂る小道を。推理小説としての出来は兎も角、的確な筆致で舞台となった地の風を空気を表現する、そこはさすがに松本清張だな、と感じた作品でした。

Book 松本清張全集 13

著者:松本 清張
販売元:文藝春秋
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