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2011年5月14日 (土)

この前の日曜日

ごたごたして書き込みが遅れました。5月・6月は各種組合の総会とかも多くなります。会計を務めるある組合の決算準備もあり、忙しくしていました。

先日の日曜日、久々に夫婦で映画を観てきました。震災以来、暗く閉鎖された空間に、家内が不安感を持っていました。原発の状況や夏場電力不足の不安はありますが、ようやく余震も減り、落ち着いた日常も戻りつつあります。今回は地味なドキュメント作品を観てきました。パニックものや(戦争ものなどで)人の死ぬ映画作品は当分避ける事になりそうです。

作品名は「ハーブ&ドロシー」、「アートの森の小さな巨人」との副題が付けられています。http://www.herbanddorothy.com/jp/

郵便局員と図書館司書という平凡な夫婦が、30年をかけて膨大な現代美術コレクションを築き上げてきた経緯を、作家達のインタビューを交えて語るドキュメンタリーです。コレクション総数は4,000点に及ぶそうです。いずれも、画廊を渡り歩き、無名時代に買い付けた作品群です。詳しい作品構成は判りませんが、私でも名を知る有名作家達の作品も含まれています。1点も売る事無く、作品はアメリカ国立美術館ナショナルギャラリーに寄贈される事になったそうです。

映画内に登場する作家で印象深いのは、チャック・クロース、大画面に精密なポートレートを描いた作家です。大学在学中、美術部に属し、特に現代美術に興味を持っていました。その頃に、スーパーリアリズム(またはハイパーリアリズム)として日本に紹介されました。初めて現物を観たのは、確か上野の森美術館だったと思います。一緒に出掛けた友人は、その展示会が切っ掛けでエアーブラシを始めました。また、忘れてならないのは、インスタレーションの巨匠:クリスト夫妻です。「梱包されたポン・ヌフ」で知られる作家ですが、茨城県で実施された「アンブレラプロジェクト」も印象深く残っています。現場に観に行く事はできませんでしたが、展示会で構想スケッチを観て、日本で実施される事に胸躍ったものでした。

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ハーバート・ヴォーゲル氏は、映画の中で「理解はできないが斬新だ」とか、「判らない」事を堂々と述べます。当時の私達も、ミニマルやポップ・アート、オップ・アートやコンセプチュアルなど、作家の意図を理解できたわけではありません。ただ魅力的で、可能性を感じていたものです。謎明かしのように分析する評論は好きではありません。何か空々しい。「ヴォーゲル夫妻は胸で直接に作品を感じている。頭を通さずにね。」と評する登場人物が居ました。確かにそうなのだと思います。アート作品は、それを観た時点にすでに、鑑賞者には伝わっているはずなのです。ただ、言葉にして表現はできない、今までの既成概念が邪魔をして素直に染み入らせる事ができないだけなのだと。

監督・プロデューサーを務めたのは、佐々木芽生(めぐみ)という女性の方です。(もちろん面識はありませんが)私の大学の同窓生です。年代も近いように思えます。彼女もその当時、チャック・クロースやクリスト夫妻の作品に感化された気持ちがあったのかも知れません。

ナショナルギャラリーは、同美術館でのヴォーゲルコレクション収蔵は1,000点が限界として、アメリカ国内50州の50美術館にそれぞれ50点ずつの作品を寄贈する事を決めたそうです。佐々木芽生さんはその「Herb & Dorothy 50X50 」プロジェクトを追って、ドキュメンタリーを制作中との事、次作にも期待したいと思います。

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