無料ブログはココログ

« ゴルフと新田義貞と | トップページ | 連休お出かけ »

2014年10月 9日 (木)

上京してきました。

知人から案内はがきを頂き、家内を連れて東京での個展を拝見しに行くことになりました。久々折角の上京ですので、イベントを2つばかり追加、限られた時間を有効に楽しんできました。

追加イベントの最初は、六本木国立新美術館(http://www.nact.jp/)での「オルセー美術館展」です。印象派作品の展覧会は殺人的に混む日本ですので、興味ある展示会でも敬遠してきたのですが、平日でも時間の取れる身になりました。平日でも油断は大敵と、開館時間までには到着するよう予定を組み、到着は10時の開館直後でした。チケット購入も入場もスムーズでしたが、館内はすでに混み合っていました。それでもまぁ、鑑賞にさほど支障のない程度の混み具合です。退場後には、入り口は入場規制、登りエスカレーターもチケット売り場も長蛇の列になっていました。平日でも・・・。

Dorsay_1_2 Dorsay_2_2 

今回の目玉はマネの「笛を吹く少年」と、モネの「草上の昼食」です。共に有名な作品ですが、特に「笛を吹く少年」は日本でよく知られていますね。この2作品が図録の表紙・裏表紙になっています。展示はフレデリック・バジールの作品で始まります。あまり知らなかった作家ですが、モネ、ルノワールと親しく、ピサロ、セザンヌと引き合わせた人物だったそうです。普仏戦争に従軍、29歳で早世しました。

続いてレアリスム、歴史画、肖像、静物等のテーマにそってそれぞれの作品が展示されていました。この「レアリスム」、クールベやトロワイヨン、そしてミレー等のバルビゾン派などを指す言葉ですが、時として誤って理解されている場合があります。この時代のものは技法的に「そっくり描く」との意味ではありません。画題・テーマでの「レアリスム」です。それ以前では絵画は王侯貴族・富裕層のためのもの、画題も神話や自身・身内の肖像画等で、自身の邸宅を飾る装飾品としての意味を持ちました。それが「レアリスム」では、名もなき庶民の日常生活、現実を描くことに意味を持たせました。「印象派」は主に技法的な改革です。「レアリスム」の内容改革なくしては登場しなかったはずのものです。

印象派成立に影響を与えた要因がもう2つあります。普仏戦争と「ジャポニスム」です。普仏戦争ではモネ、ピサロをはじめとする画家達が戦乱を避けロンドンに退避、ターナーやコンスタブル等の瑞々しい”大気”を描く風景画に出会い、またパリ万博では日本の浮世絵の平面的で鮮やかな色彩に衝撃を受けます。今回の展示にも、ジャポニスム作品としてマネの「夫人と団扇」が展示されていました。

上記は美術界内部での変革ですが、その変化を推し進めた社会的要因がその前提としてありました。産業の近代化に伴う中産階級の興隆です。先にも書きましたが、それ以前の美術界は富裕層の独占の場でした。画家はパトロンの注文に応じ作品を制作、「手間賃」として収入を得ます。絵画作品は大きく見れば”家具の一部”でもあったのです。それがナポレン3世の後押しでパリ大改革を推し進めたオスマン市長の時代から大きく変化します。初めてのブティック(デパート)が登場し、交通網や上下水道等の工事でパリは美しく生まれ変わり、また大規模工事による雇用創出で労働者階級の購買力も向上、現在のような消費経済が始まります。余裕のできた中小ブルジョアは、手の届く範囲での美術品購入も行うようになり、画商が生まれ、続いて美術館も成立するようになります。今まで王侯貴族の邸宅内で一部特権階級のみの鑑賞具だった絵画が、大衆に解放されたのです。エミール・ゾラの「居酒屋」でも、ルーブル美術館に繰り出す様子が描かれています。

・・・なことを考えながら、「オルセー美術館展」を鑑賞してきました。期待したほどの作品数がなく、少々物足りない思いもありましたが、楽しむことはできました。何点かは記憶に残っていました。20代初めの訪欧時に、観ています。当時はまだオルセー美術館は無く(1986年開館)、ジュ・ド・ポーム美術館(印象派美術館)での展示でした。オルセーは元々は、パリ万国博覧会に合わせて作られた、オルセー駅の駅舎でした。

六本木から市谷に移動、昼食は韓国料理です。店名は「DONまつり(http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130904/13171809/)」、この名この場所では初めてですが、通算では何度も訪れた店です。新大久保から浅草、上野、何度も引っ越し店名も変えてきました。あまり店名には拘りがないようです。韓国料理本や韓国語講座で活躍している八田氏推薦で、彼が「韓国の父母」と敬愛するご夫婦の経営する店です。今回はランチメニュー、私はスンドゥップチゲ、家内は水冷麺の注文です。味は相変わらず、スンドゥップチゲはかなり辛いですが、旨みの出た辛さです。生卵とご飯で辛さを調節します。家内の冷麺も少し味見させて頂きました。こちらもお奨めです。ランチはほどほどの入りでした。夜はどうなのだろう?韓流も去り経営も大変でしょうが、何とか同じ場所で続けて頂きたいと思っています。P2014_1008_130900_2

 P2014_1008_123752 P2014_1008_123820 

この日最後の目的地は、当初の上京目的、知人の版画個展です。場所は本郷東大赤門斜め前にある画廊「愚怜(グレイ:http://gallerygray.aikotoba.jp/)」です。知人とは油絵を描いていた若き頃に知り合い、美大に在籍していた彼女はそのまま版画家となり、現在は版画協会・国画会会員として活躍しています。小さい作品が多いのですが、版画十数点を所有しています。しばらく増えていなかったのですが、今回も小品を買わせて頂きました。知人の変わらぬ活動を見るに、美術に燃えていた当時の思いも少しは甦ります。久々絵筆を取ってみたい気持ちにも・・・・。

P2014_1008_134743 P2014_1008_135010 

« ゴルフと新田義貞と | トップページ | 連休お出かけ »

グルメ・クッキング」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

韓国」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/113356/57618334

この記事へのトラックバック一覧です: 上京してきました。:

« ゴルフと新田義貞と | トップページ | 連休お出かけ »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30