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2014年11月 3日 (月)

アンリ・マティスのJAZZ

先週富弘美術館を訪れた時、館内にあったチラシで高崎市美術館(http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2014011000353/)でのマティス展に興味を惹かれました。で、昨日行ってきました。往路紅葉を期待して赤城南麓道路を通ったのですが、杉が多く、格好の絶景ポイントには巡り当たりませんでした。

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展覧会名は「アンリ・マティスのJAZZ」、マティス晩年のステンシル版画連作と、同時代を彩る、ブラック、ルオー、レジェ、ピカソ、藤田嗣治、シャガールらの版画作品を展示しています。高崎駅から近い立地の縦長のビルですが、外見印象よりは展示スペースは広く、そこそこ見応えのある展示会でした。

アンリ・マティスは好きな作家のひとりです。高校生時代に読んだ、芸術新潮での”天才”特集が今でも記憶に刻まれています。幾人かの作家・評論家が、それぞれの定義での天才論、天才と呼べる作家に関して書いていました。どなたの書いた文章かは憶えていないのですが、ある人が「ピカソは努力してなった天才、マティスは生まれながらの天才」といった風なことを書いていました。続いて「ダリは間違いなく天才である。何故なら本人がそう主張している。」との文章も。これは面白いですね。確かにダリは、自ら宣言した最初の”天才画家”であったかも知れません。そしてそう自己主張することが、そのままダリの才能であり作品であったのだと思います。文章の後半には、ピカソの跡を継ぐ者としてジャクソン・ポロック、マティスを継ぐイヴ・クラインと2人の名を挙げていました。現代美術で最も好きなのはイヴ・クライン、その点でもマティス好きと重なるのかも知れません。

展示の中心となる「JAZZ」連作は、病で体力の衰えた晩年、長時間絵筆を握ることができなかったことから生み出された作品だそうです。色紙を切り抜いた切紙絵は、明確な色彩と形という、マティスの特徴を更に顕著化しています。同じ一つの流れの中にはあるのかも知れませんが、また別の発想による、マティスの持つ思索の一部を顕在化したものと思えます。油彩作品の持つ風味・後味を惜しげもなく切り捨て、怜悧なまでに明確な色彩を突き付けてきます。そこには、晩年の熟成よりも、若く鋭い感性を感じさせます。体力は衰えていたとしても、精神の若さは失わなかったのでしょう。やはり”天才”でした。

最後の展示室には、マティスの時代から離れて、東欧出身作家の作品が展示されていました。廊下を挟んだ遠目からもはっきり確認できる、ヴィクトル・ヴァザルリの作品にちょっと興奮しました。私の学生時代は、それまでは美術雑誌でしか見られなかったオプ・アートやポップ・アートが、ようやく展示会で見られるようになった時代でした。ゴッホに憧れた中学時代、「みずゑ」「芸術新潮」「美術手帳」で現代美術に目覚めた高校時代、そして大学生になってようやく、その本物作品に接することができました。ステラ、ウォーホール、リキテンスタイン、そして三尾公三、池田満寿夫、荒川修作、いずれも当時の私の心を湧き立たせた作家たちです。大学美術部時代、ヴァザルリやサム・フランシスがマイブームだった一時期もありました。「当時流行った歌」で甦る青春時代もありますが、私の場合、「当時惹きつけられた絵」で甦る時代もあります。

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