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2015年2月 8日 (日)

「KANO 1931海の向こうの甲子園」

お隣佐野市で、台湾映画を観てきました。タイトルの「KANO」は「嘉農」、「嘉義農林学校」の略称です。台湾地区予選で優勝、日本統治下での1931年に甲子園で開催された第17回全国中等学校優勝野球大会に出場、準優勝となった実話を基に描かれた作品です。監督・脚本・プロデュース共台湾人による台湾映画ですが、主演の長瀬正敏を始め大沢たかお、坂井真紀など、日本人俳優が多く出演しています。セリフも日本語が大半を占め、「本当に台湾映画?」と疑問を感じてしまうほどです。準主役ともいえるピッチャー・呉明捷を演じたツァオ・ヨウニン君は大学の野球選手、2012年の世界野球選手権に出場、2014年の21U野球ワールドカップでは優勝してベスト外野手にも選ばれたという、本物の一級アマチュア野球選手です。映画の方でも、台北映画賞助演男優賞を得ているそうです。ちょっと松坂桃李に似た若者ですが、桃李よりずっと精悍で魅力的です。(http://kano1931.com/

作品は3時間を超える長編で、また1度も勝ったことのない嘉農野球部の監督に近藤兵太郎が就任するところから、甲子園での準優勝までの軌跡を描き、並行してサブストーリー的に八田與一による嘉南大圳(かなんたいしゅう:嘉南平野に造られた大規模灌漑施設)工事が描かれています。八田氏は台湾の教科書でその業績が紹介されている人物だそうです。長時間に渡る大作で、序盤は「丁寧に描き過ぎ?」と思える部分もあり、先行きを心配しましたが、途中から緊張感ある展開に時を忘れました。野球部ナインには野球経験者を揃え、プレー映像は迫力があります。反面演技は皆素人ですが、同化政策による国語(日本語)教育での日本語ですので、そう考えるせいかセリフでの不自然さは緩和して受け取ることができました。ドラマとしての演技の必要な役は、日本人俳優による日本語演技と台湾人俳優での台湾語での演技で補っています。実話の重みを感動的な脚色で描いた秀作だと思います。

先月にはカナダでの日本人野球チームを描いた「バンクーバーの朝日」も観たのですが、感想は控えていました。ま、あまり良い印象がなかった、ということではありますが、地元足利市で撮影が行われ街興しの一環として盛り上げようとしているさなかでしたので、水を注したくない思いもありました。「バンクーバー~」は「野球経験のある俳優」をキャスティングした作品ですので、プレーシーンでの迫力は遠く及びません。逆に俳優としては”プロ”であるはずですが、その面での長所も生かされていなかった気がします。映画作品としての躍動感が全く感じられませんでした。移民生活での苦労、大戦に巻き込まれた悲劇に主眼を置いた、ということなのかも知れませんが、野球での活躍とのメリハリが薄く、その苦労も際立出せることができなかった気がします。全体的に湿った場面ばかりが単調に続いてしまったように思えてなりません。今回「KANO」を観て、作品としては数段上と思える作品ではありますが、作品の質が興行成績に結びつかない昨今ですので、その比較を書かずにはいられない気持ちになりました。興行成績を左右するのは”質”ではなく”宣伝”になってしまっています。大規模に番宣を繰り返し話題を呼んだ作品に限って、観てみるとガッカリする確率が高いように思えています。時には詐欺のような事前宣伝もあります。「KANO」も、多くの日本人に観て頂きたい作品ではありますが、興行的には多分「バンクーバー~」に遠く及ばなく終わるでしょう。一応の”秀作”ではありましたが、あそこまでの興行成績と感動反応は(私的には)疑問を感じてしまった「永遠の0」と、傑作「飛べ!ダコタ!」との一般知名度での差には、もちろん及ばないでしょうが。

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コメント

こんばんは。グッドタイミングな記事で、思わす反応してしまいました。

わたしも日曜日に見に行ってきたばかりです。

近所にいくつも映画館はあるのに、一番近い映画館ではやってなくて、電車に乗って、行ってきました。

昨年、台湾に行ったせいもあり、台湾びいきになり、是非見たいと思い、行ってきました。

久しぶりに満席状態で映画を見ました。安く見られる日でもなかったのに、びっくり!

このところ、野球を題材にした映画が多いけど「KANO」を見てよかったです!

もともと、野球は好きだけど、ついつい、手に汗にぎりながら、見ました。

上映館が少ないのが難点。もっともっと多くの人に見てもらいたいですよね。

「怪しい彼女」なんかも、もっとヒットしていい作品でしたよね。

最近見た映画では「深夜食堂」もよかったですよ。


コメントありがとうございます。お久し振りです。金をかけて宣伝した映画ばかりが話題になっているのは寂しいです。名画座タイプの映画館の無くなりつつあるのが残念です。

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