無料ブログはココログ

« 「殿、利息でござる!」 | トップページ | 女川・仙台2泊3日 ② »

2016年7月14日 (木)

女川・仙台2泊3日 ①

2016071011420000_2初日


10日日曜日からの2泊3日、家内の里の墓参りを兼ねて、宮城県を巡ってきました。家内の実家は登米市という、宮城県北部の地にあります。1970年のNHK大河「樅の木は残った」所縁の地でもあり、地元の名士であった義父がNHKの取材番組に出演したこともあったそうです。その義父も亡くなり、義兄も仙台に移り住み、実家の家は住む人もなく時折義兄が掃除に訪れる程度になっていたのですが、5年前の大震災では、倒壊は免れたものの被害を受け、”危険建物”として住むことはできなくなりました。相次いで亡くなった義父・義母の13回忌で訪れたのが2年前でした。義母がよく漬けていた梅の実は摘む人もなく散乱し、住む人の居ない家の寂しさを募らせます。

実家から近いお墓に詣でたのち、石巻に向けて出発しました。気仙沼には義姉が住み2年前の法事の折には訪問したのですが、足利から登米市まで3回の休憩を入れて5時間、三陸自動車道ができても時間がかかります。岩手県との境目にある気仙沼市までは更に片道1時間半はかかり、今回は電話での挨拶のみとしました。気仙沼の義姉宅は大震災津波で1階部分を流されてしまいましたが親族は全員無事、その自宅も改修が終わっています。

石巻では、登米市出身の石ノ森章太郎の作品等を展示する「石ノ森漫画館(http://www.man-bow.com/manga/)」を訪ねました。1度訪ねたいと思いつつ、ここまで機会を逸していました。石ノ森章太郎の「サイボーグ009」の連載の始まったのが私が11歳の時でした。中学入学最初に所属したのが”漫画愛好会”だったように、当時の私はマンガ好き、中でも石ノ森章太郎は好きな作家で、よく真似して描いていました。

Dsc03567_2 Dsc03568 Dsc03569 

石ノ森萬画館は旧北上川が石巻湾に流れ込む中州にあり津波の被害を受けていますが、チリ地震時の津波の教訓から1階部分の天井を高く設計、原画等の資料は2階3階部分に保管していたため、一部モニュメントやミュージアムショップの商品に被害はあったものの、周辺の状況と比較すると比較的軽微に収まっています。館内の補修清掃を経て、大震災翌年の11月に営業を再開しました。様々なモニュメントや原画等の資料、仮面ライダーの仮面の変遷を辿るコーナーやトキワ荘再現模型もありました。3階のライブラリーでは、石ノ森作品だけでなく様々な作者の単行本を自由に読むことができます。近所にお住まいでしたら、朝から漫画を読んで1日を過ごせそうです。漫画喫茶より安上がりかも。館内は、1階3階部分が撮影自由となっています。あと、パンフレットでは入館料800円となっていますが何故か実際には600円でした。

Dsc03572 Dsc03571 Dsc03573 

Dsc03574_2 Img066 Img067 

映像ホールでは30分に1回14分程度の短編作品を上映、「シージェッター海斗」の回を観てきました。”シージェッター海斗”は石ノ森原作の石巻市の地元ヒーローです。石ノ森章太郎にローカルヒーローを作って貰えるなんて贅沢ですね。短編作品も、仮面ライダー制作スタッフによる制作だそうです。萬画館入口には海斗の像が飾られてありました。

Dsc03570 

当日の宿泊は女川です。向かう途中に「サン・ファン・ヴァウティスタパーク」に立ち寄りました。支倉常長の慶長遣欧使節団の資料を展示する「サンファン館(http://www.santjuan.or.jp/)」はすでに閉館していましたが、係留してある復元船は見ることができました。

Dsc03575 

2011年の大震災で大きな被害を受けた女川町は、家内にとって思い入れのある地です。30数年前、短い期間ではありましたが小学校の教師として赴任していました。結婚式では、担任していた児童たちが声をそろえての「○○先生、ご結婚おめでと~ございます!」のテープが披露されました。家内は震災後に1度、当時の同僚先生方と女川を訪れています。私の方は、婚約時代に訪れて以来です。日本有数の漁港を持ち、歌手・中村雅俊の出身地でもあります。

この時点で夕方5時過ぎですので宿を目指しますが、女川町内は工事現場だらけで家内の記憶はもとより、スマホナビもあまり役に立ちません。到着後宿の方に聞いたところでは、ほぼ毎月のように道路ルートが変わってしまうそうです。道を間違えて女川港に侵入、予定外ではありましたが港見物ができました。港は綺麗に再建され、以前の状態を知らない私には震災の傷跡は感じられません。貨物船らしい大型船がびっくりするほどの汽笛を鳴らして出港、写真を撮ってるのに気付いたのか船員さんが手を振ってくれました。

Dsc03577 Dsc03576 Dsc03578 Dsc03579

道を戻り女川駅へ。2015年3月に再開された新駅は、町営の温泉施設「女川温泉ゆぽっぽ(http://onagawa-yupoppo.com/)」が併設されています。TV等で紹介されていた駅前商業施設はすでに一般店舗は閉まっていて、1部飲食店のみが開いていました。近隣に住宅がないわけですので閑散としています。新しい近代的設備が却って寂しく見えます。ちょっと話題になった手作り”ダンボルギーニ(段ボール製ランボルギーニ)”も窓ガラス越しです。

Dsc03580_4 Dsc03583_2 Dsc03581_2 

再び宿探しが始まります。スマホナビが指図する道は工事中で通行止め、う回路も判り難い。後で判ったことですが、総合運動公園(陸上競技場)内が復興住宅用地に転用され、その中の通路がう回路に利用されているため判り難かったようです。住宅の間にナイター照明塔や元の観覧席が残る不可思議な空間です。

女川での宿は、トレーラーハウス”EL FARO(http://elfaro365.com/index_pc.php)”です。女川町内で旅館を営んでいて地震で全壊してしまった事業者4社が集まって作った協同組合での運営です。ほとんどを建築制限地域に指定されてしまった女川での、窮余の策が移動可能な”トレーラーハウス”ということだそうです。町内全域でかさ上げ工事や道路工事が行われていて先が見えません。建築制限地域にも設置でき、今後の状況変化にも対応可能な宿泊設備ということです。室内環境は快適でした。壁1枚を隔ててのビジネスホテルより良いかも知れません。ただ、ドアを開ければ直接屋外ですので、寒い季節はどうなのか?少し心配ではあります。

Dsc03584 Dsc03593 Dsc03597 

夕食は女川駅前の「シーパルピア女川(http://www.onagawa.org/ekimae/)」でと決めていました。日中に訪れたやたら都会的?な商店街です。当初は「タクシーで」と思い定めていたのですが、宿のスタッフに尋ねたところ女川にタクシーは”5台”のみ、夜間は早く営業終了で予約も不可、との話し。仕方ないので家内にドライバーをお願いしての自力走行となりました。

Dsc03586 Dsc03585 

駅舎併設の「ゆぽっぽ」には多少のお客さんは入っているようです。復興工事関係者でしょうか? 終電(夜8時代)後の駅ホームも眺めることができました。家内の勤務時と同様に”終着駅”ですので線路はここで途切れます。40年近く前に見た素朴な”終着駅”風景は印象的でした。「ここでお終い」「先がない」という風景は鮮烈でもあります。

日曜定休の店もあり、すでに営業終了した店もあり、開いているのは3件のみでした。その内の1件で夕食。居酒屋というにはモダンで明る過ぎて少々落ち着かない。メニューも漁港らしい香りはあまりありませんでした。もう1軒梯子、”フクロウ”という意味の店名”bar OWL(http://barowl.wix.com/barowl)”へ。当日行われたイベント「我歴stock 女川」運営スタッフの打ち上げとかで「騒がしくて申し訳ありません」と最初にバーテンダーさんに謝られてしまいましたが、寧ろ賑やかで愉快でした。打ち上げでギター片手に歌っていたのがこの店のオーナーさんだそうです。ちなみにこのイベント、倉木麻衣さんも出演されていたとか。知っていれば参加したかった・・・。

Dsc03592 Dsc03591 Dsc03589 

”女川の夜”というオリジナルカクテル(写真無)を注文、料理は”ほやきそば”なるものを食べてみました。ほやきそば、つまりはホヤ入り焼きそばです。”ホヤ”は海蛸とも書く海産動物で、その形状から「海のパイナップル」とも呼ばれます。鮮度が落ちると独特のクセ・匂いが出てかなり好き嫌いの別れる食べ物です。昔1度高田馬場(東京)の居酒屋で食したことがありますが、とても食べられるシロモノではありませんでした。そのクセを酒の肴として好む方もいらしゃるようですが・・・。しかし新鮮なものは、個性的な後味はあるものの全く別な食べ物です。牡鹿半島特産ですので、まさに本場もの、商標登録したという”ほやきそば”はまさに他では食べられない地元の味です。

Dsc03588 北関東の田舎街で、モダン過ぎて長続きしなかった飲食店を何軒も見てきました。シーパルピア女川の将来にも不安を感じる部分はありますが、取り敢えず楽しい夜を過ごすことはできました。何年か後に”その後”を確認にまた訪れたい気持ちになっています。造成工事中ばかりで未来図の見えない女川の街の本当の復興の姿も気にかかります。

2日目 に続きます。

« 「殿、利息でござる!」 | トップページ | 女川・仙台2泊3日 ② »

文化・芸術」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/113356/66505495

この記事へのトラックバック一覧です: 女川・仙台2泊3日 ①:

« 「殿、利息でござる!」 | トップページ | 女川・仙台2泊3日 ② »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30