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2018年12月 5日 (水)

最近読んだ本

以前もこの題名で書いていたのでそのまま「最近」としましたが、このタイトルで書くのは丸々3年振りですので「最近」でない本も含まれます。そんな状態ですので読んだきり読んだことも忘れている本もあるかも知れず、”ここ暫くで読んだ本全部”というわけでもなさそう。ま、それそれらしい本を本棚から持ち出し書き始めます。

「ゴルフ超心理学日記」 石ノ森章太郎 清流出版

16年夏の東北旅行で石ノ森漫画館(石巻市)を訪れた時に買った本です。「トキワ荘」仲間を中心とするゴル友とのラウンド交流記です。藤子不二雄丸Ⓐ・さいとうたかお・園山俊二・ちばてつや・松本零士等々の面々がメンバーに名を連ねています。雑誌「GOLFコミック」に連載されていたものの単行本化だそうです。期待したほどの面白さではなかったですね。締め切りに追われて書いた、的な臭いの濃い回もあります。ゴルフ雑誌掲載ですので内容がゴルフに限られてしまったせいもあるのかも。普通に「漫画家仲間との交流エッセイ」とかだったらもっと話題豊富に面白かったのかも知れません。

「日中韓 歴史大論争」 櫻井よしこ 他 文春新書

櫻井よしこ・田久保忠衛(杏林大学名誉教授)が中国の大学教授・研究者との3回に渡る座談会を「日中大論争」、韓国人ジャーナリストとの座談会を「日韓大論争」として、最後に櫻井・田久保両氏に古田博司(筑波大学教授)を加えた3人での座談会を収録したものです。年度は2005年から2010年にかけてです。内容は想像通り、日韓・日中の政治問題論争ですが、あまりに想像通りというか紋切り型とでも言おうか、中韓参加者の主張が一方的で時として非論理的で、逆に日本側主張を際立たせるための”やらせ?”とか思ってしまう場面も。そんな疑問もあり1度読むのを中断してしまいましたが一応最後まで読みました。日中韓それぞれの主張を平等に、客観的論理的に導いた本とは思えませんでした。

「真田太平記」 池波正太郎 新潮文庫

文庫本全12巻の長編です。NHK大河ドラマ「真田丸」開始に合わせて読み始めましたので、読み終えるのに1年半ほどかかっています。歴史物は好きなのですが、池波正太郎は初めてです。感想としては”歴史物”というより”時代劇小説”との趣が。要するに”チャンバラ”的雰囲気があります。主役が幸村というより”お江”という一面のあるせいかも。史実から離れた裏社会・忍者を物語の中心に据えた、そして忍者集団に超人的技量を与え過ぎたせいでリアル感の薄くなってことも理由のひとつでしょう。そして何より、”偶然性”を多発しています。お江の危機がたまたまの大地震で救われたり、秘話が偶然に近くにいた敵方忍びに聞かれてしまったり、都合の良過ぎる展開が多発しています。「鬼平犯科帳」なら許されても、歴史物として読むには不都合を感じました。

「城塞」 司馬遼太郎 新潮文庫

新潮文庫上中下3巻。「真田太平記」↑を読んでいる途中で読み始めてしまいました。大河も放映中です。「真田太平記」でのクライマックス、大阪冬の陣・夏の陣の部分に的を絞った作品です。物語は関ケ原が終わって実質徳川の天下になってからの時代から始まります。さまざまの策を凝らし徐々に追い詰め、最終的に豊臣を滅ぼすまでの家康と、天下人秀吉の栄光が忘れられず破滅して行く淀君と秀頼とが、対比的に描かれます。こちらはさすがの司馬遼太郎、史実とフィクションとを組み合わせた司馬ワールドが重厚に展開されて行きます。同じ時代の同類の物語を並行して読み進めるわけですので、ごっちゃにならないか心配もしたのですが不要でした、描き方がはっきりと異なります。作者の創作部分も多いのでしょうがフィクション性を忘れてしまいます。一般的に知られる秀頼像、そして特に淀君像は、司馬ワールドでの描き方にかなり影響されているように思います。「龍馬が行く」でそれまでさほど有名でなかった坂本龍馬が一躍幕末のヒーローになったように。

「ジヴェルニーの食卓」 原田マハ 集英社文庫

ここ暫くで1番気に入った作品集です。「うつくしい墓」「エトワール」「タンギー爺さん」「ジヴェルニーの食卓」の4作品が収録されています。それぞれ、マティス・ドガ・セザンヌ・モネという近代画家をテーマとした作品です。こちらも司馬作品同様、作者の想像の世界で描かれた人物像ではありますが「さもありなん」というリアル感、本当にそういった人物だっただろうというリアル感に溢れています。作者の、画家に対する”愛”故なのでしょうか?個人的には「うつくしい墓」が1番気に入っています。ピカソとの関係も、何故か納得してしまいます。「エトワール」では、ドガに対するメアリー・カサットの思慕・敬愛入り混じった感情がテーマとなるのでしょう。作品でしか知らなかったカサットが、人として女性として蘇ります。「タンギー爺さん」はセザンヌをテーマとした作品なのですが、物語にセザンヌは登場しません。印象派の画家達を支えた画材屋で画商の”タンギー爺さん”の娘がセザンヌに宛てた手紙、からセザンヌが、そして画材屋に集う画家達の様子・時代が描き出されます。実に巧みな演出です。話題の中に”チューブ入り絵の具”の登場が語られています。印象派の画家達がアトリエから解放され自然光の中に出て行く、後押しにもなった発明です。映画「セザンヌと過ごした時間」の中でもそんな場面が登場しましたね。「ジヴェルニーの食卓」は表題作ですが、モネとその家族とが描かれます。当たり前のことですが、モネもその他の画家達も、単独の画家として存在したわけでは無く、家族や仲間や取り巻きや、社会の中に生きる生活者として存在したことを、今更ながら教えられます。そうやって生きて生活した中から生まれた作品として考えると、今まで見知った作品でも何か愛おしさが加算される気がしてきます。

「フーテンのマハ」 原田マハ 集英社文庫

↑でお気に入りになった原田マハ、早速もう1冊買ってきました。こちらは打って変わったグルメ旅エッセイですが、「美味しいもの紹介」とは一味違った、”グルメ道中膝栗毛”的な珍道中旅エッセイです。後半にはジヴェルニーやパリやエクス・アン・プロバンスも登場して、アート面での欲求にも答えてくれます。気楽に読めて楽しい気分にさせてくれる1冊でした。マハ作品は「モダン」と「キネマの神様」が控えています。どっちを先に読もうか?「暗幕のゲルニカ」も気になるし「たゆたえども沈まず」も読みたい、暫くは原田マハから離れられない気がしています。

「純喫茶」 姫野カオルコ PHP文芸文庫

大学の5歳下の後輩、ったって同じ大学を出たというだけで縁もゆかりもない、のだけれど母校愛が強い?ので読んでみた「終業式」が面白かったので買った本。当初の題名は「ちがうもん」とかだったとか。やたら”改題”の多い作家さんです。「終業式」も最初は「ラブレター」という題名だったらしい。純喫茶が普通にあった時代、を描いた、ということだろうか?”記憶”がテーマなのだろうか、心の片隅に残る”想い”を探す旅とか。よく判らない部分もあるのですが、意味のあるのか無いのか、何かしら意味ありげに脳裏に残ってしまう風景ってありますよね。別段そこに行きたいその時代の戻りたい、というわけではなく、また特段に大事件でもないのに「なんでそこ?」的な引っかかり処。でもひとって、そんな引っかかり処の積み重ねで出来上がってるんですよね。

「1998年の宇多田ヒカル」 宇野維正 新潮新書

1998年は「CDの最も売れた年」なんだそうです。つまりはそれ以降は降下の一途ということ。ダウンロードとかはどうも不安というか、やはり実在の”形”で持ちたい、時代に取り残された人ですので未だにちゃんとCDで買ってます、私は。そして林檎さんのファン。先日のライブも行きました。この1998年は、宇多田ヒカル・椎名林檎・aiko、そして浜崎あゆみのデビューの年だそうです。デビュー直後から売れた宇多田の登場は衝撃的でした。その点林檎嬢は徐々売れでしたから”同期”という感覚があまりしません。東芝EMIガールズとして仲は良いようですが。デビュー20年、aikoはあまり聴かないので判らないのですが、宇多田・椎名のお2人は、結婚(林檎嬢は出産も)・離婚を経ていまだにご活躍、年を経て多少の色合いは変えています。AKBとジャニーズだらけで音が使い捨てされて行く時代、お2人には末永く頑張って欲しい。

「絵のある自伝」 安野光雅 文春文庫

画家・絵本作家、安野光雅のエッセイ。「自伝」とある通り、子供の頃のこと、戦時中・戦後、時代を追って自身や家族・友人知人、周囲の出来事を淡々と思い綴っています。もちろん挿絵付きで。範疇外なので安野氏の絵が良いのかどうかは判りません。ただ時折、こんなふうに描けたら良いというか便利だなぁという気持ちになることはあります。しかしそう描こうと思うことはほとんどありません。好きな画家尊敬する画家ではないということ、それでも確立した形というか、魅力は備えていると思います。また氏の書く文章の優しさには非常に似合った絵ではあると思っています。今年亡くなられたように思っていたのですが、検索しても死亡情報が出てきません。私の勘違いで今でもご健在なのでしょうか?

「応仁の乱」 呉座勇一 中公新書

「戦国時代を生んだ大乱」との副題が付けられています。歴史物新書としては異例のヒットとして話題に上った本です。確かに、誰でも知ってはいるけれど内容は知らない、有名で無名な歴史上の出来事です。学術的新書本としてはかなり判り易く読み易く書かれていると思います。それでも、「なるほど」と判った気になってもすぐ忘れてしまいます。知識が記憶の中に定着しません。お家騒動が多いので敵も味方も同姓(畠山義就・政長、斯波義敏・義廉、等)だし、敵味方が突然入れ替わったり、収まったと思ったらまた同じような戦が再発したり、メリハリなくだらだらと続く印象があり明確な形が見えてきません。東軍西軍とは言っても関ケ原のような”天下分け目の”大戦はないし・・・。その場その場では理解しても、後になるとそれが何処の出来事だったかごっちゃになって混乱します。結局は「よく判らない時代」を再確認したのが一番の収穫?かも。ただつまらなくはなかったです。売れただけのことはあるような。

「マンガ 応仁の乱」 小野田哲男監修 宝島社

新書版の副読本としては役に立ったかも。漫画部分は確かに判り易いけれど結局漫画って描ける部分が限定的です。深い表現はやはり無理。導入部だけですね。この本も「マンガ」とはうたっていますが、ちゃんと文章での説明も付けられています。その文章が意外と判り易い。また、↑中央新書では日を追って事の成り行きを書いていますが、マンガ本では主な登場人物を抜き出しそれぞれの人物の行動を書いています。謂わば縦線と横線、両方読むと繋がりがかなり判り易くなります。簡略化しての概略だけですが、基本線は新書版と同じ方向で書かれているように思いました。

「激闘 海軍航空隊」 碇義朗 光人社NF文庫

これまでとはかなり趣の変わった分野です。ネトウヨでも戦記オタクでもないのですが、父の残した蔵書を読み始めています。父は昨年、89歳で世を去りました。亡くなる前日まではっきりとした意識を持っての死でした。戦時中に青春を送り、予科練から海軍飛行兵として終戦を迎えた父は、軍歌と唱歌しか歌えませんでした。予科練・海軍航空隊時代での話題は、親子の間で出ることはほとんどありませんでした。1度映画「トラ・トラ・トラ」を見に連れて行って貰ったことがありました。その映画に登場する少年兵は、今考えると当時の父の年齢に近かったはずです。映画「男たちの大和」は1人で見に行って号泣していたとも聞きました。戦争映画も小説も、おそらく、私とは全く異なる感慨を持って読んでいるのでしょう。亡くなってしまった今、もう少し父と話をしておけばと、後悔しています。

「江田島教育」 豊田穣 集英社文庫

同じく父の本棚から。海軍兵学校出身の作者による、江田島海軍兵学校での訓練の日々を描いた作品です。そういう時代だった、という他感想の述べようがありません。作者にとってはそれ以外に存在しない彼の青春時代です。軍国教育云々以前の問題なのでしょう。

「落日燃ゆ」 城山三郎 新潮文庫

同上ですが、さすが作家としても名の売れている作者です。父蔵書でなければ手にすることはなかった作品でしょうが、上記2作品とは異なりしっかり成り立っている読み応えある作品です。それもそのはず、吉川英治文学賞を受賞した作品だったのですね。極東裁判での、文官として唯一人処刑された広田弘毅、元首相・外相を扱った物語です。大陸での関東軍の暴走から始まった日中戦争・太平洋戦争、その中で軍部との確執・圧迫の中戦争回避への道を探りながら遂に果たせず、極東軍事裁判ではその努力も認められず刑場に消えた外交官、その姿を真摯に描いています。そういった人物の存在した事すら知りませんでした。「長州の作った憲法が日本を滅ぼす」との考え方も初めて知りました。「指揮官たちの特攻」執筆時には確か父は、戦友何人かとで城山氏との取材を兼ねた懇談会に参加しています。

相変わらず複数の本を併読しています。「ローマ人の物語 塩野七海」は文庫本全43巻の内ようやく24巻まできました。五賢帝の時代です。しかしカエサルの時代は面白かったですね。文庫本では合計6巻を費やしています。作者の”カエサル愛”を感じます。それだけ魅力ある人物だったことも窺えます。多数の愛人を抱え、その誰もからも恨まれなかったとは本当なのか?そこが1番凄いかも。(笑) 他に「ふらんす物語 永井荷風」「浮世の画家 カズオ・イシグロ」「観応の擾乱 亀田俊和」、そして「ローマ人の物語 24巻」です。珍しく歴史小説を読んでいません。何か読み始めちゃうかも。原田マハに三国志関連、芥川賞受賞作等々、待機中多数。

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