ワインをテーマに描いています。
6年前に癌で胃を全摘しました。成功率6:4と言われましたが、少しだけ成功率の方が高かったせいか無事生き残っています。しかし味覚が変わり、大好きだったビールを1適も飲めなくなりました。代わりに晩酌にはワインを飲むようになっています。「命に限りがある」ことを実感したせいもあり、病床からの復帰を機会に30数年途絶えていた絵画活動を再開しました。画材にもワインを使う機会が増えています。《果物とワインのある静物画》パステルF6号2018年、《ワインとツリー》パステルF6号、2020年の作です。退院直後から描き始めましたが、昔の油彩絵の具は固まって使えず、パステル画から始めました。
そして2022年、黄色いラベルがなんとなく気になって買ったキャンティを油彩作品に使いました。今となっては特に好みの絵柄でも無く、何処が気に入ったのか判らないのですが…。右のワインも他の作品で使っています。
それがこの作品《黄色いラベルのワインⅠ》油彩P40号、です。人物像は新海竹太郎《ゆあみ》とマドンナとのミックスです。この時点では連作にする意図はなく、題名の《Ⅰ》は後から付け足したものです。 そして写真2枚目は同じ年に連続で描いた《黄色いラベルのワインⅡ》油彩F50号、国立新美術館での「蒼騎展」に出展して会員推挙頂きました。 3枚目は今年6月の「蒼騎展」に出した《黄色いラベルのワインⅢ》F50号です。奨励賞を頂きました。黄色いラベルのキャンティシリーズはこれでお終いになります。ワイン、飲んじゃったし。
安ワインばかりなのですが、画材としてワインが常に20数本用意してあります。毎日晩酌で飲むのは数百円のチリワイン(値段のわりには旨い)です。グラス2杯程度ですが毎日ですので年金生活者には節約も必要。それより少しだけ高い画材用ワインは、描き終わる度に食卓に登ります。それも描く楽しみのひとつです。
《ワインの宴》A3コラージュ・アクリル。ワインを使った別タイプの作品です。写真だと判り辛いかも知れませんが、下地全面にワインのラベルを貼って、その上に裸婦像をアクリルで描いています。同じ色を塗っても下地のラベルの紙質で発色が変わります。パステル最新作にもワインは登場しています《シーズンの始まり》パステルF6号。2シーズン開いてしまったスキーにも、今シーズンは行ってみようと思っています。
ワイン素材の最新作は3枚連作で先月の地元の展示会に出展しました。《良い日酔い時 その1》油彩F10号、《良い日酔い時 その2》油彩F8号、《良い日酔い時 その3》油彩F8号、3枚並べて展示しました。現在この流れでの作品F30号を製作中です。1月の地元での展示会に出展予定ですが少し進展が遅れています。
「描き終わったワインを飲む」と書きましたがまた、「飲みたいワインを描く」との考え方もあるわけで、大晦日には少し良いワインを飲みたいと思っています。現在の候補ワイン、さてどっちを先に描くか? それともシャンパンは無理としてお手軽スパークリングワインでも買ってきましょうか? 1本だけあったのを月初めの結婚記念日(43年)に開けてしまいました。今年も残り日数が僅かになっています。新しい年はどんな年になるのでしょう? 自身も世界も。
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