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2024年3月13日 (水)

最近読んだ本『源氏物語』

『源氏物語』紫式部 瀬戸内寂聴 訳 講談社文庫全10巻(2007年・2001年講談社)20221226_112245
NHK大河、最近は没入できない作品も多くなっていますが、「光る君へ」には嵌っています。今回は吉高由里子主演、というのも魅力になっています。朝ドラ「花子とアン」も好きでした。

次々回大河が発表になって間もなく、瀬戸内寂聴訳で『源氏物語』を読み始めました。講談社文庫全10巻です。購入した第1巻は2022年第33刷版、発行は6月ですが読み始めたのは22年末(11月位)でした。そして今月、ようやく読み終わりました。第10巻は2024年第13刷、かなりの脱落者が出ていると想像されます。(´;ω;`)ウッ… 大学生時代に谷崎潤一郎訳で読みましたがかなり印象が異なります。
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谷崎版は表現をボカシ、王朝文化を雰囲気持って伝えていたように思います。その点瀬戸内版は表現がリアルです。暴露本的で、勿論現代ものとは異なりますが、登場人物が肉感的に実在を感じさせます。読んでいて呆れるくらいに浮気者でちゃらんぽらんな人物が多数登場します。生活も派手で浪費家(貴族は全人口の数%で富を独占)、貴族が没落して武士の世が出現するのも「当然」と感じてしまいます。特に匂宮には呆れ果てます。単なるスケコマシですね。「君しか居ない!」とか情熱的に迫ったおきながら、浮舟が死んだと聞かされた途端に他の女人に手を出す。誠意も何もあったもんじゃない。そんな匂宮に心惹かれる浮舟、口の達者な悪っぽい男に傾く女心は現代とも共通するのでしょう。青春期その反対側に居た私は、読んでいて怒りさえ覚えます( ´艸`)  ま、誠実と表現されている薫の君も50歩100歩ではありますが…。



読んでいての小さな疑問。作中で男も女もやたら泣きます。現代的には「悲し気な目をする」程度で十分と思われる場面でも。「泣く」ことが悲しみを表現する定番で必須な態度だったのか?(泣き女感覚) それとも平安人は普通に涙脆かったのか?不思議。

訳者でこれほどに印象が異なるとは思いませんでした。大学時代の印象が正しかったのか?確かめることにしました。谷崎版は探しても第2巻しか出てきません。メルカリで買い直しました。谷崎版では宇治十帖は読んでなかったように思うし。
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ps.ラジオでたまたま、NHK大河で時代考証をされた学者さんの話を聞きました。勿論現代とは異なりますが、平安時代は一般に「平安な時代」だったそうです。大河での演出は「ドラマ的」要素も含まれています。「私の時代考証通り作ったら、面白くない物語になったでしょう」とも。また、貴族でも北の方(正妻)の他には+1人位で、物語のような浮気者は少数派だったとか。(当時の)現実を超えた創作が読者を獲得するのも今と同様です。『源氏物語』もエンタメ小説です。読んで「平安時代を理解した」とは早計のようです。

更にオマケ、大学美術部時代に『源氏物語』をテーマに作品を描いていました。谷崎版で読んでいた当時です。今見ると繋がりの判らない勝手なイメージですが、当時はそのつもりでした。( ´艸`) 
写真は左から《空蝉》《夕顔》《若紫》《朧月夜》《Lady Murasaki(紫の上)》
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今回読み始める前には「また描いてみようか」との気持ちもあったのですが、読み終わって今のところは、その気になりません。

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