武道館でのイ・ビョンホン誕生会話題に添えて、日本と韓国とのフアンクラブの違いについても書いておきたいと思います。
フアンクラブ(以下FC)、日本では所属プロダクションやレコード会社等で作る、宣伝・顧客サービスを兼ねる、企業活動の一環としての「公式FC」として存在しています。一方韓国では、この形式の「公認FC」は原則存在しません。「FCはフアンが作るもの」という感覚で、フアン有志による私的活動が韓国でのFCです。運営は有志のボランティアにより支えられ、有力なものはプロダクション側から「公認」という形で認められ、共にイベントを企画運営します。私も以前は、今は解散してしまった女性アイドルグループ:BABY V.O.Xの韓国FCに入会しており、ファンミとコンサートに参加した事があります。http://www.k-plaza.com/life/life_baby.html
韓国のFCですが、先に書きました通りフアン有志による私的活動です。歌手の場合は、活動曲(アルバム)毎に加入受付・更新が行われます。この”活動曲”に関しては、少し説明も必要でしょう。韓国では、歌手活動はアルバム発売毎に行われます。原則シングルCDの発売はありません。(時に”ミニアルバム”の発売はあります)アルバムから選ばれた1曲をメインに歌手活動を行い(活動曲)、後に同じアルバムからもう1曲(後続曲)を選び活動するのが一般的です。そして活動終了後は休止時期となり、休息や新曲準備、ドラマ・映画出演、バラエティ番組や司会等、別分野で活動する人も居ます。またグループの場合は、休止時期をソロ活動に当てる場合もあります。そしてまた、新アルバム発売時期になると新たにFC会員の募集を始めます。私は都合2期に渡り、BABY V.O.X FCに参加しました。
韓国FCは私的団体ですので、日本に比べると特典はずっと少なくなります。FC自体に特権はありません。場合により多少融通を利かせて貰えるケースもありますが、基本は”タレントを応援する私的集合体””フアン同士の親睦会”とかとして存在しています。”お客様”として待遇される日本のFCとは大きく異なる部分です。
かのイ・ビョンホン氏のFCですが、同じようにフアンの私的活動の場として韓国に成立しました。そして数人の熱心な日本人フアンが日本でのFCを結成、韓国FCの公認を得て日本支部的立場で活動するようになりました。まだ空港出迎えも無かった時代、「JSA」宣伝の為に来日したイ・ビョンホン氏を迎えて、小規模なファンミも開催したと聞いています。
”韓流”の勃発は、この日本支部FCに大きな変動を余儀なくさせる結果をもたらしました。韓国FC会員が数百人規模(700人?)であったにも係わらず、日本FCには一挙に数千人の加入希望者が殺到したのです。人数的にも、数人のボランティアスタッフの手に負える規模ではありませんが、更にFCでの”日韓での違い”に対する認識不足が、運営スタッフの大きな負担になったようです。つまり、「FC会員になったのに特典が少ない」「対応が不十分・不親切」等々、FC会員と運営スタッフとの関係を誤解、「会員になったのだから当然サービスを受けられる」との、”お客様意識”での感覚的行き違いです。結局日本FCは解散、日本的運営による企業FCに引き継がれました。
今回のイ・ビョンホン武道館誕生会でも、一部に意識的違いが垣間見えます。韓国での誕生会は、だいたいは数百人規模程度のものです。最初からタレント本人の参加が決まっているものもありますが、フアン同士で集まって勝手に誕生日を祝う、その場に”サプライズゲスト”として本人が姿を現す場合”も”あるという形式のものも、こちらも一般的な形ではあります。敬愛する”タレントの誕生日を祝う”事が主目的であり、決してフアンサービスとしてのイベントではありません。この点では日本でのこの手のイベントは、韓国での本来のものとは、どうしても姿を変えざるを得ません。それでも、東京ドームでのファンミイベントとは根本的に異なるものです。「ゲストが居ない」事に対する失望の声もありましたが、これも、本人の友人が自身の意思で友達として駆けつけるもので、出演依頼する類のものではありません。韓国では、ソン・スンホン等、親しい友人に祝って貰ったとも聞いています。
韓国でのFCファンミに参加して思った事、FC会員の純朴さと律儀さです。タレントを応援する純粋さは、日本のものより数段上と感じました。また「加入した」との第三者的意識では無く、自分達で運営・維持していると言う意識の高さも感じました。タレント本人に少しでも近付きたい、声を聞きたい姿を見たいプレゼントを渡したい、それはフアン皆同じだと思います。しかしそこに「他人を押しのけても」との自己中心意識の残る限り、韓国FCには「勝てないなぁ~」と感じてしまいます。
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